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「名画の謎」と「怖い絵」

文藝春秋3月号に載っていたホッパーの「ナイトホークス」の解説がご縁で中野京子さんの著作を一気に集めました。もちろんすべて図書館から借りました。

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「怖い絵」と「名画の謎」のシリーズ数冊が手元にあります。思い出してみれば「怖い絵」の表紙の絵は確かに見た記憶がある。あやしげな女性の横目遣いが忘れられない。2007年7月に世に出た時けっこう評判になったと思う。当時はまったく興味がなくて触りもしなかった。

「名画の謎」(陰謀の歴史編)から読み始めたけど、中野さんの文章のうまさには感心させられた。ともかく豊富な知識で持論を展開し、ぐいぐいと引きずり込まれました。

「名画の謎」の表紙の絵は「ロンドン塔の王子たち」(ポール・ドラローシュ1830年)です。叔父リチャード3世によってロンドン塔に幽閉されたエドワード5世と弟のリチャードのいたいけな王子たちです。まず本文はこの二人に関係した話から始まる。この二人のその後の消息は今もって分かっていません。叔父のチャード3世によって暗殺されたという話が伝わっている。最初から涙を誘うような話に全編を一気に読んでしまいました。

その他名画と言ってもほとんど知らない絵ばかりです。かと言って興味をそがれることはないです。絵が描かれた当時の時代背景がとても興味深く書かれています。絵画と歴史に興味がある自分のような人間にとって一石二鳥の内容となっています。特に西洋社会を支配してきた宗教の怖さがひしひしと感じられます。

次の「怖い絵」も少し読みました。正直見た目はそれほど怖い絵とは感じません。見た目の怖さより作者の心の内とか時代背景に怖さがあるかもしれません。

全部で6冊を借りてしまったんで一生懸命読みます。今まで数々の有名絵画といわれるものをこぞって見てきましたが、ここで取り上げられている絵画はほとんど初めて見るものばかり。ありきたりの名画だけを見て知ったかぶりをしないのがいいね。

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  1. 2018/02/21(水) 06:17:00|
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蜜蜂と遠雷

図書館に予約してから半年、ようやく「蜜蜂と遠雷」(恩田陸)を借りることが出来た。

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次の予約が多数入っているのでのんびり読んでいるわけにはいかない。ギリギリ読み切ったけど、途中端折ったところもありました。
この長編(上下2段組、507p)を期限の2週間で読み切るのはさすがに大変だった。

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  1. 2017/08/24(木) 14:40:16|
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芥川龍之介と貯金箱

先日厚木市内のトイザらスに孫の誕生日のお祝いを買いに行ったとき、不覚にも熱中症(たぶん)にかかってしまった。程度は軽いけど、なんか気持ち悪いし頭痛、くらくらして店内で座り込んじゃいそうになった。幸い涼しい店内でじっとしてたら30分ぐらいによくなりました。

それから自重して家に籠って酷暑が過ぎ去るのを待っていたんだけど当分ダメだね。おまけに昨日の暴風雨は窓から眺めていて恐ろしくなった。

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家にいる間先日借りて来た芥川龍之介の本を読んでました。芥川は子供の時に教科書で読んだぐらいですが、突然読みたくなった、ひらめきです。自分の現在の読書趣味とはずいぶんとかけ離れているけど、たまにはこういうのもいい。

「羅生門」、「鼻」「芋粥」から読み始めました。主に「今昔物語」など古典にそのモチーフを求め、今につながる普遍的な「人間性」というものを描きたかったと思います。当時の時代考証的な面倒くささはあるけど、ある意味で新鮮さを感じました。ただ大正の時代と平成の現代では人間社会の複雑さの度合いが随分変わってしまった。

たくさんの作品は一挙に読めないけどすこしずつ。「トロッコ」の少年の切ない気持ちが分かる分かる。「杜子春」の最後の決断の場面に母を出してくるのか、といういささかおセンチな甘さがありますが、読み手の子供には深い感動を与えるかもしれません。「蜘蛛の糸」に出てくる「犍陀多(カンダタ)」の名前を文字として見た時ものすごく懐かしかった。カ・ン・ダ・タ、そうだ確かこの響きだ。ざっと作品群を眺めてみると、王朝ものから子供向けまでと幅広いことに改めて驚きました。

ところで年2回の芥川賞はせいぜい1回でよくない。受賞者の名前が覚えきれないし、その後皆さん活躍しているのかしら。いつの間にか消えていってしまう作家もいるような・・・。

話は変わって、
この4月から500円玉貯金をはじめました。なんとなく始めたもので、貯まったら何に使うか決めてない。最初のうちはせっせと貯金箱に放り込んだけど、最近ちょっと減ってしまった。安い買い物の時にわざわざ千円札を出して確実に500円玉をおつりでもらっていたんだけどね。ところがご多分に漏れず、自分もPASMOやカードで支払うことが多いので現金があんまり動かない。日常の食料品の買い出しもカミさんまかせ。最初に比べてピッチが随分と落ちた。やはり貯金はためる気がないと貯まんない。無駄遣いはしないけど、500円玉が手に入る工夫をもっとしなくちゃあ。

こちらに参考になる記事がのってます。 → こちら

辛抱強く続けていれば・・何年後にガバッと貯まってます(ニッコリ)。
  1. 2017/07/19(水) 09:04:39|
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あの松本秀夫さんが書いた「熱闘!介護実況」

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(2016.8.1 バジリコ出版)

読書好きの自分が生涯で読んだ本の数は万とはいかないまでも何千冊(ちょっとオーバーかな)かも知れない。感動した本は数知れないけど、読みながら涙を流したのはこの松本秀夫さんが書いた「熱闘!介護実況」が初めてかもしれない。涙もろくなったのは年のせいかもしれないけど、とても感動しました。

ところで皆さんは松本秀夫さんという方をご存知ですか。ニッポン放送のスポーツアナウンサーです。業界では超有名な方です。プロ野球の実況放送ではその歯切れの良さ、解説者の江本孟紀さんとの絶妙なやりとり、おっちょこちょいで憎めない性格がそのまんま出て聴いていてものすごく楽しいです。長年の経験に裏打ちされた確かな分析は大したもんです。

昔から知っているそんな松本さん(マッちゃん、あるいはニックネームのヤギと呼ばれてます)が書いた本だから興味を持って読んだんですが、驚きました。いつも馬鹿言っているあのマッちゃんからは想像できない長い長い(発病から10数年)実母の看護の苦闘の日々があったとは。そして想像以上の文書力に脱帽です。

すべての始まりは胆石から。母に異変が起こり、次々と変調をきたしその都度目まぐるしく病院の変更を余儀なくされる。最初はそれでも穏やかに看病が出来たのに、不規則な仕事柄思うに行かず、さらに夫婦間のストレスがたまり、酒におぼれ、最後はつい母親に手を出してしまう。母親が直面した松本家の内情も赤裸々に語られています。

そして長い介護も最後を迎えることになりました。松本さんは終始自分を責めてましたが、そんなことはないですよ、出来る限りのことはやった、いやほんとよくやったと思います。

この本を読んで後悔の念に駆られているのはむしろ自分の方ですね。祖母、両親の面倒は田舎の兄貴にすべてお任せでした。遠く離れて暮らしていることもあり、長男だから当然面倒を見てよと暗黙の了解があったことは確かです。両親の通院、認知症の気のあった祖母の世話と兄貴も大変だったなあとこの本を読んで改めて感じました。自分も出来ることはやったつもりですが、今となっては気が引けます。愚痴や恨みつらみを一言も言わなかった兄貴に感謝で一生頭が上がりません。

「事実は小説より奇なり」という言葉を最近某理事長がおっしゃいましたが、その通りですね。次から次へと押し寄せる困難に立ち向かい、早く元気になってと最愛の母親に寄せる愛情、兄弟力を合わせる姿をスポーツアナらしくテンポよく、むつかしい言葉をこねくり回さず、平易な言葉で語っています。これまた最近読んだ某芥川賞作家のやたら言葉を連ねてうんざりする長ったらしい文章とは大違いです。

あのマッちゃんが書いて無ければこのような介護の本は読まなかったと思います。終始マッちゃんの顔がちらつきながら読みました。こうしている間にも世の中では日々介護に毎日大変な思いをされている方が多いはずです。そのご苦労の一端を見させてもらいました。

ところでこの松本さんも3月31日をもってニッポン放送を退社し、フリーのアナウンサーになります。引き続きニッポン放送でプロ野球実況放送をやるようです。頑張って下さい、いやあますますマッちゃんのことが好きになっちゃいました。




  1. 2017/03/31(金) 13:58:14|
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又吉直樹 『劇場』

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又吉君は、おっと今は又吉先生ですか、変な奴だけどいい奴だなあと思ってました。彼の『火花』が雑誌に載った時読んだけど、あまり面白くなかった。途中で読むのをやめちゃった。そしたらあれよあれよという間に何百万と売れてしまった。つくづく自分にはセンス、感受性がないなあ思ったもんです。芸人という先入観があったのも否めないなあ。でもねえ、本は所詮個人の好みだからいくら売れたからと言って自分に合わないものは合わないと思ってます。ただ最近文庫本が出たんで読み返してもいいかな、とは思ってはいるんだけどね。

彼の第2作が注目されていて、NHKも生みの苦しみなんか盛り込んだ特番まで作っちゃって、期待が膨らむ一方でした。そして雑誌「新潮」の4月号に『劇場』が掲載されました。前回『火花』をけなしたこともあって、今回は素直な応援の気持でさっき書店で買ってきました。2軒書店を回りましたが、1冊しか残ってなかった。増刷の話を聞いていたんですが、早くも売り切れかな。

「まぶたは薄い皮膚でしかはずなのに、・・・・・・」

冒頭の文章です。相変わらず凝ってるね。作家というのはどうして簡単なことをああだこうだと粉飾したがるんでしょうね。松本清張の簡潔な文章に慣れているものにとって、まどっろこしい表現がなんともじれったい(笑)。純文学らしい香りがぷんぷん匂ってくる。

というわけで読み始めたばっかりでまだ感想はなし。前回は半信半疑で読み始めたけど、今回は落ち着いて、一語一語かみしめながら、行きつ戻りつ読んでます。
  1. 2017/03/07(火) 14:23:36|
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