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晴れたらいいね

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模倣犯

「模倣犯」を読み切った。2ヶ月いや3ヶ月かかったかな。ありきたりな感想ですが、まあまあ面白かった。でもね、正直言って読みごたえがあったというより、長すぎたという感想です。ここまで長編にする必要があったのか疑問に思いました。

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一方では読み進むうちに引き込まれ、年甲斐もなく狡猾な犯人に対する憎しみがMAX。果たして捕まるのか、逃げ切るのか、それとも自ら命を絶つのか、結末が早く知りたかった。最後の巻は久しぶりにドキドキしながらページをめくりました。

先ほども言いましたが、前半1巻と最終5巻に引き込まれたんですが、それ以外は登場人物の細かくてくどい説明や心理描写が続きうんざり。なかだるみ状態にイライラ、早く先に進んでくれよ、という忍耐の読書時間でした。そして極め付きは最後に犯人がいとも簡単に自滅しちゃうのに驚きました。これだけの知能犯の最後がこれかよ、普通じゃん。さらに「模倣犯」のタイトルのオチにも肩透かしを食らった。孫が被害に遭ったおじいちゃんに言わせる「大衆うんぬん」も作者の考えを反映していると思いますが、とってつけたような感じが否めない。朴訥で普通のおじいちゃんが、急にインテリになっちゃった。

とまあいろいろネガティブな感想が多かったですが、ストリーとしては面白いです。長編の好きな方はどうぞ。前に読んだ作者の「火車」の方がまとまっていて面白いと思います。

『模倣犯』(一)~(五) 宮部みゆき 新潮文庫
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  1. 2019/06/02(日) 06:12:30|
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女性作家のミステリーが面白い

東野圭吾の「白夜行」を読み終わった。どちらかと言えばその前に読んだ「幻夜」の方が面白かった。「白夜行」はあまりにも長編なんで、一気に読むことはむつかしく、並行していくつかを読みました。

「火車」以外は以前一度読んだ気がするけど、よく覚えていない。もしかしたら面白くなくて途中で止めちゃったかもしれない。これらに共通するのはみな女性作家のミステリー作品で、ほとんどが20年以上前の作品です。そして朝日新聞の『平成の30冊』に選ばれていたんです。順位をつけるなんてと思いながら、これに心動かされちゃってもう一度読んでみる気になったんです。(「模倣犯」「柔らかな頬」は選外)

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桐野夏生:「OUT」「柔らかな頬」
宮部みゆき:「火車」「模倣犯」
高村薫:「マークスの山」

「模倣犯」と「マークスの山」は読みかけです。今回読み直したらみんなメチャメチャ面白かった。特に「OUT」は衝撃的だった。新作も良いけど、名作はたくさん眠っている。年をとってその面白さがようやく分かった。
  1. 2019/04/15(月) 06:32:09|
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最後は「白夜行」に行きつく

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(白夜行 集英社文庫)

映画「マスカレード・ホテル」の上映を機に東野圭吾の本をまた読み始めたことは以前ちらっと書きました。その後も片っ端から読み、15,6冊は読み切りました。タイトルはだいたい覚えているけど、ストーリーは分からなくなった(笑)。主に写真を撮りに行く電車の中で暇つぶしに読んでました。全体の印象だけど、途中まではいいんだけど、最後がね・・・物足りない印象でした。

ところが東野圭吾はこれでおしまいにしようと読んだ「幻夜」が面白かった。分厚い本なんだけど、一気に読み切ってしまった。主人公の女性に青年がいとも簡単に操られるのが不満だったけど、今回まとめて読んだ中で一番面白かった。あの「白夜行」の続編的な存在ともいわれているようですね。

ならば最後に「白夜行」を読もう。その昔一度読んだことはあるけど、詳細は忘れてしまった。図書館で借りたんだけど、せっかくですから気分よく読みたいんで真新しいのを買っちゃいました。amazonじゃなくて、街の本屋さんに貢献しました。孫のおもちゃを買う時は躊躇しないけど、ちょっと迷いました(笑)。分厚い「幻夜」よりさらに長編で860pもある。長編大好きなんでじっくり楽しみながら読みます。いつも気になって見る奥付には’2002年5月25日 第1刷 2019年2月20日 第80刷’の文字が見えた。これって驚異な数字だ。
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  1. 2019/03/07(木) 15:18:47|
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「マスカレード・ホテル」東野圭吾

映画「マスカレード・ホテル」が好調なスタートをきったようですね。映画公開に合わせて東野圭吾の小説を何冊か読みました。ずいぶん前に「秘密」「白夜行」「容疑者Xの献身」等を読んだことはありますが、久しぶりです。

そして最後に読んだのがこの「マスカレード・ホテル」です。

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(マスカレード・ホテル/東野圭吾 集英社文庫)

東野圭吾の小説は読みやすいので結構ボリュームがありましたが一挙に読み切っちゃいました。高級ホテルの日業務、特に接客に対するプロ意識というものがこれほどまでか、と思わせるものでした。改めてホテルに限らず接客業に従事している方たちのご苦労を認識しました。

ここからが本題です(ネタばれ)。プロ意識に徹したホテルウーマンの行動に最初は感心してたんですが、次第に辟易してきました。もうしつこいぞ、という感じです。殺人事件を期待して読み始めたんだけど、ホテルの日常に時間をかけ過ぎ。まあこれらがある程度事件の伏線になっているで仕方がないのかな。やがて連続殺人事件の詳細が分かっていくんでテンションが持ち直しました。ただ暗号らしきものがしょぼい。さあ舞台は整った、どんな最後が待ち受けているのか期待していたら・・・ずっこけた。前振りがそれなりのものだったけど、真犯人の動機と計画が普通過ぎる、おそまつ、肩透かしを食らった。まあ一般人の殺人の動機なんてこんなものかもしれないけど、小説なんだからそこんとこはもうひとひねり欲しかった。「マスカレード・イブ」の方がまとまっていると思います。

ミステリー作品としては少し不満の残るものでしたが、ホテル稼業の大変さを少しは理解することが出来ました。映画は見ていないので感想はなしです。ホテルウーマンと刑事のやり取り見ていると、映画向きの小説かも知れない。
  1. 2019/01/21(月) 18:33:55|
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横溝正史~金田一耕助シリーズを読み始める

暑さも去り、落ち着いて本が読める季節になりました。世の中、年寄り向けの「老後をどう生きるか」的な本がいっぱい出ていて結構な部数を稼いでいます。自分はそういう本には興味が湧かないので一切読みません。読んで楽しく、わくわくするものに限ります。

何を読もうかなあ~と迷っていた時、たまたまあの角川春樹さんがテレビに出てるのを見ました。久しぶりに顔を拝見したけど、さすがにおじいさんになったなあ。そうだ、角川さんといえば横溝正史の金田一耕助シリーズがあったじゃあないの。

そして、

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図書館に全部揃ってました。

1970年代から80年代かけて角川文庫、金田一耕助シリーズの映画とテレビ、ものすごいブームでした。一連のTVCMも半端なかったです。そんな手法に反発を感じ、へそ曲がりの自分は本は一切読まず、映画も見ませんでした。その時(現在もそうですが)松本清張にはまっていて、このシリーズをどこか馬鹿にしてたかもしれません。当の松本清張は横溝正史のこれらの小説に関して一切コメントはしていません。

シリーズは全部で20冊ありますが、最初に「犬神家の一族」を読みました。これが横溝文学か、ページ毎文章がびっちりで余白がありません。戦後すぐに書かれたのに言葉使いに古さを感じませんでした。どうしても清張の簡素な文章と比較しちゃうんですが、横溝の文章はどこか昔の講談の語りの趣がありました。最近NHKミステリースペシャルで取り上げられ、賞も取られているH・Yさんの気取った文章よりよっぽどましでした。感想は期待以上に面白かったです。後半まで犯人らしきものが分からず、最後まで一気に読み切りました。物語の最後に関係者が集まって謎解き、犯人捜しをする、というミステリーの典型的な筋立てでした。

偶然ですが、今日の新聞に「十一月新派特別公演」にこの「犬神家の一族」が演じられ、チケットの販売案内がのってました。しばらく金田一耕助にはまってみます。ところで「犬神家の一族」の表紙の仮面の下は尾上菊之助です。
  1. 2018/09/16(日) 14:52:51|
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