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8ヶ月かかって読んだ本

司馬遼太郎の『翔ぶが如く』をやっとこさ読み終わった。今年の頭から読み始め、田舎から帰ってくる特急「あずさ」の車中で読み切った。8ヶ月もかかってしまった。家では全く読まず、外出の電車の中だけで暇つぶしに読んでました。途中資料的な内容の部分はつまらないので読み飛ばしたけどね。

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20年くらい前に一度読んで、今回が2回目です。どなたかも言ってましたが、司馬作品を読むなら間違ってもこの作品から入らない方がいいよ。ともかく長編で読み切るのが大変、多くの人物が登場するんだけど、理解し覚えるのが大変だ。『竜馬がゆく』『功名が辻』『北斗の人』『坂の上の雲』などで味わえるストリーのワクワク感がなくて暗い。この本を一番最初に読んだらきっと司馬遼太郎作品が嫌いになっちゃうだろうな。でもねえ明治初期の日本の近代国家成立の歴史を勉強するにはとても役立つ本だと思います。物語というより資料本、司馬遼太郎が調べつくしたもの、と割り切って読む気持ちと忍耐が必要です。

西郷隆盛と大久保利通の二人を軸に、征韓論から西南戦争に突き進み、やがて薩摩軍が滅んでいく過程を描いています。新聞連載小説だということもあるのか、ともかく’くどい’。西郷隆盛、大久保利通等の性格から始まり、薩摩人、長州人の気質、風習などが繰り返し繰り返し書かれていて、げんなりしてしまう。もういいよ、分かっているから勘弁してよ。

薩摩軍、政府軍の両方において無能な上層部のため虫けらのように命を落としていった一兵卒の死が哀れだ。特に薩摩軍の実質的なトップの桐野利秋の戦略なき無能ぶりにはあきれかえってしまう。この桐野の無能ぶりを目の前にして何ら手を打つことをしなかった西郷こそ糾弾されるべきであろう。のうのうと上野のお山に鎮座してていいのかなあ。

山の様な資料で構築した西郷隆盛という人間だけど、自分的には最後までもやもや感が残った。何故西南戦争に担がれたのか、何故戦わなくてはならなかったのか、西郷の気持ちの核心がぼかされている。作者が西郷隆盛について雄弁に語れば語るほど、西郷本人に迫られなかった証明のように感じられてならない。人物的には西郷隆盛より怜悧な大久保利通の方が好きだ。暴漢に襲われ、志半ばで亡くなったのが残念でならない。

ついつい熱くなったけど、これは司馬遼太郎が膨大な資料から築き上げた壮大な歴史フィクションなんだよね。
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  1. 2016/08/23(火) 06:40:39|
  2. | コメント:2
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コメント

sugipyさん

吉川英治とは古い方をよくご存じですね。
自分は私本太平記を持っているぐらいですね。宮本武蔵も読んだかな。
今の時代はスマホで読書ですか、慣れないと頭に入らなそうですね(笑)。

司馬遼太郎はお勧めです。「翔ぶ~」以外は面白いものばっかりです。
「坂の上の雲」が一番のお勧めかな。
読書の趣味は一生ものですから続けて下さい。
  1. 2016/08/24(水) 06:10:43 |
  2. URL |
  3. aki #-
  4. [ 編集 ]

akiさん、こんばんは!
私は今さらながら吉川英治の「三国志」をスマホで読んでいます。私も読むのは電車やバスの中だけなのでなかなか進みません(^^;)
登場人物が沢山いて名前も似ているので、その都度前を読み返したりして...
吉川英治は「宮本武蔵」以来久々に読みましたが、やはり読みやすいですね。つい本の中に引き込まれてしまいます。
司馬遼太郎は読んだことないのですが、「翔ぶが如く」は避けた方が良さそうですね(笑)


  1. 2016/08/23(火) 22:23:34 |
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  3. sugipy #-
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