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あの松本秀夫さんが書いた「熱闘!介護実況」

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(2016.8.1 バジリコ出版)

読書好きの自分が生涯で読んだ本の数は万とはいかないまでも何千冊(ちょっとオーバーかな)かも知れない。感動した本は数知れないけど、読みながら涙を流したのはこの松本秀夫さんが書いた「熱闘!介護実況」が初めてかもしれない。涙もろくなったのは年のせいかもしれないけど、とても感動しました。

ところで皆さんは松本秀夫さんという方をご存知ですか。ニッポン放送のスポーツアナウンサーです。業界では超有名な方です。プロ野球の実況放送ではその歯切れの良さ、解説者の江本孟紀さんとの絶妙なやりとり、おっちょこちょいで憎めない性格がそのまんま出て聴いていてものすごく楽しいです。長年の経験に裏打ちされた確かな分析は大したもんです。

昔から知っているそんな松本さん(マッちゃん、あるいはニックネームのヤギと呼ばれてます)が書いた本だから興味を持って読んだんですが、驚きました。いつも馬鹿言っているあのマッちゃんからは想像できない長い長い(発病から10数年)実母の看護の苦闘の日々があったとは。そして想像以上の文書力に脱帽です。

すべての始まりは胆石から。母に異変が起こり、次々と変調をきたしその都度目まぐるしく病院の変更を余儀なくされる。最初はそれでも穏やかに看病が出来たのに、不規則な仕事柄思うに行かず、さらに夫婦間のストレスがたまり、酒におぼれ、最後はつい母親に手を出してしまう。母親が直面した松本家の内情も赤裸々に語られています。

そして長い介護も最後を迎えることになりました。松本さんは終始自分を責めてましたが、そんなことはないですよ、出来る限りのことはやった、いやほんとよくやったと思います。

この本を読んで後悔の念に駆られているのはむしろ自分の方ですね。祖母、両親の面倒は田舎の兄貴にすべてお任せでした。遠く離れて暮らしていることもあり、長男だから当然面倒を見てよと暗黙の了解があったことは確かです。両親の通院、認知症の気のあった祖母の世話と兄貴も大変だったなあとこの本を読んで改めて感じました。自分も出来ることはやったつもりですが、今となっては気が引けます。愚痴や恨みつらみを一言も言わなかった兄貴に感謝で一生頭が上がりません。

「事実は小説より奇なり」という言葉を最近某理事長がおっしゃいましたが、その通りですね。次から次へと押し寄せる困難に立ち向かい、早く元気になってと最愛の母親に寄せる愛情、兄弟力を合わせる姿をスポーツアナらしくテンポよく、むつかしい言葉をこねくり回さず、平易な言葉で語っています。これまた最近読んだ某芥川賞作家のやたら言葉を連ねてうんざりする長ったらしい文章とは大違いです。

あのマッちゃんが書いて無ければこのような介護の本は読まなかったと思います。終始マッちゃんの顔がちらつきながら読みました。こうしている間にも世の中では日々介護に毎日大変な思いをされている方が多いはずです。そのご苦労の一端を見させてもらいました。

ところでこの松本さんも3月31日をもってニッポン放送を退社し、フリーのアナウンサーになります。引き続きニッポン放送でプロ野球実況放送をやるようです。頑張って下さい、いやあますますマッちゃんのことが好きになっちゃいました。




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  1. 2017/03/31(金) 13:58:14|
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