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名画で読み解くロマノフ家12の物語 / 中野京子

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コロナ禍で自宅待機が増えているんですが、図書館が変則的な運営という事もあり、読書意欲がほぼゼロになってました。好きな作家たちの小説を長年にわたってほぼ読み尽くした感があり、新しい作家の開拓意欲もあまり湧かず、ぐずぐずしてました。

そんな折、一念発起の気持ちにさせてくれたのは中野京子さんの「名画で読み解くシリーズ」でした。ハプスブルク家、ブルボン王朝、ロマノフ家、イギリス王家、プロイセン王家の全5冊です。唯一読んでなかった「名画で読み解く ロマノフ家12の物語」(中野京子/光文社新書)がamazonから届きました。これを機にシリーズを事前に読み直しました。ハプスブルグ家とブルボン王朝は図書館から借りました。中野さんの絶妙な語り口にぐいぐいと引き込まれます。シリーズは歴史+絵画のコンセプトで構成されていて、もともと世界史と絵画に興味があった自分にとってはドンピシャの企画でした。今回も苦戦したのは同じような名前の王様、皇帝が次々と出てきてこんがらがってしまい、常に家系図と見比べて読んでました。

ともかくヨーロッパの帝国、王家の歴史は想像を絶するものでした。650年続いたハプスブルグ家は帝国維持のため他家から新しい血を入れることを拒み、血族結婚を繰り返したために最後は子孫を残せず断絶したのでした。激動の歴史の波に翻弄されながら、王家、帝国の存続のために懸命に生き抜いた王、王妃たちの人間ドラマが生き生きと描かれています。ロマノフ家の最後は悲惨なものでした。読むのが辛いです。

何度も言いますが、なんの心配もなく絵画展を見に行ける日が一日も早く来ることを願っています。
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aki

Author:aki
aki=mikun(鉄道コム)
昔は自転車乗り、今はカメラ片手に神奈川、東京をぶらぶら。
小田急や東海道沿線で電車の写真を撮っています。